Japanese
English
特集 移植医療 2018
II. 各論
10.小腸移植の現状と展望
Intestinal transplantation;from now to the future
工藤 博典
1
,
和田 基
1
,
仁尾 正記
1
H. Kudo
1
,
M. Wada
1
,
M. Nio
1
1東北大学小児外科
キーワード:
小腸移植
,
腸管不全
,
腸管不全関連肝障害
Keyword:
小腸移植
,
腸管不全
,
腸管不全関連肝障害
pp.169-173
発行日 2018年2月1日
Published Date 2018/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka80_169
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静脈栄養を必要とする重症腸管不全は,難治な疾患群の一つである.治療は,自己腸管を最大限に活用し,肝障害・敗血症などの合併症を予防・軽減することが重要で,腸管リハビリテーションプログラムと呼ばれる包括的治療が行われる.小腸移植は,重症腸管不全症例に対する究極的治療法として確立されつつある.しかし成績は向上しているが十分とはいえない状況である.また,脳死移植症例も必ずしも増加傾向になく,肝小腸・多臓器移植も施行困難な状態が続いている.さらには,小腸移植は診療報酬請求が認められていないため経済的側面も喫緊の課題である.
© Nankodo Co., Ltd., 2018