特集 軟部組織の石灰化─ 血管と心臓弁
5.血管石灰化とビタミンD・ホルモン
大竹 剛靖
1
,
小林 修三
1
1湘南鎌倉総合病院腎臓病総合医療センター
キーワード:
血管石灰化
,
ビタミンD
,
CKD-MBD
,
FGF23
Keyword:
血管石灰化
,
ビタミンD
,
CKD-MBD
,
FGF23
pp.285-290
発行日 2019年10月1日
Published Date 2019/10/1
DOI https://doi.org/10.19020/KB.0000000236
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CKD 患者の血管病変は,血管内皮障害と中膜石灰化を併せ持つ“vascularfailure” の様相を呈することが特徴である.血管石灰化は,カルシウムやリンの受動的な血管壁への蓄積によるのみでなく,むしろ血管平滑筋の骨芽細胞への形質転換によるactive なprocess によるものである.血管内皮細胞障害や中膜平滑筋細胞の形質転換は,腎不全によるインドール硫酸などの尿毒症物質の蓄積やリン排泄低下に伴う体内へのリン蓄積が誘引となる.血管石灰化は,ビタミンD,iPTH,FGF23 などさまざまなホルモンの変動とともに形成される.
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