特集 軟部組織の石灰化─ 血管と心臓弁
1.骨と血管の関連性
大矢 昌樹
1
,
園生 智広
1
,
河上 和紀
1
,
屋代 充
1
,
重松 隆
1
1和歌山県立医科大学腎臓内科学講座
キーワード:
慢性腎臓病
,
骨代謝異常
,
血管石灰化
,
骨粗鬆症
Keyword:
慢性腎臓病
,
骨代謝異常
,
血管石灰化
,
骨粗鬆症
pp.253-258
発行日 2019年10月1日
Published Date 2019/10/1
DOI https://doi.org/10.19020/KB.0000000232
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「慢性腎臓病に伴う骨ミネラル代謝異常(CKD-mineral and bone disorder;CKD-MBD)」という全身疾患としての概念が提唱されている.血管石灰化はCKD 患者の動脈硬化および血管病変の最大の特徴であり,心血管病発症や生命予後に関わる指標として理解されている.CKD 患者特に透析患者は,この血管の石灰化の高リスクグループである.今回,血管と骨という相反した軟部組織と硬組織を繫ぐ概念として,CKD-MBD を概説する.一方,CKD 患者では骨折リスクが上昇することが知られ,さらに骨密度が低い患者ほど血管石灰化が強いことも知られている.CKD-MBD管理が骨病変にとって非常に重要であることに異論はない.
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