巻頭言
骨粗鬆症における骨折治療
中村 利孝
1
1東都三軒茶屋リハビリテーション病院
pp.93-94
発行日 2018年4月1日
Published Date 2018/4/1
DOI https://doi.org/10.19020/KB.0000000111
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骨粗鬆症では骨の強度が低下し,わずかな外力による骨折でも骨の破壊は甚大である.骨折による全身的な合併症を防ぎ,日常生活機能を維持するには,早期に骨折部を固定し,適切な強度を回復して安定化させ,速やかに骨折前と同じレベルの運動を開始する必要がある.このため,手術が必要になることが多い.大腿骨近位部骨折の手術治療は,この10 年でかなり改良された.人工材料の進歩,侵襲の少ない手術手技の開発と普及により,術直後から荷重に十分に耐えられるだけの強度をもった固定性が得られるようになった.また,血栓予防など全身管理の技術も向上した.術後翌日より離床し起立・歩行訓練を開始するのが普通である.
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