特集 高齢患者の眼科手術
併存疾患の評価とリスク判定
骨粗鬆症
中村 利孝
1
Toshitaka Nakamura
1
1産業医科大学整形外科学教室
pp.50-52
発行日 1994年10月30日
Published Date 1994/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410904022
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加齢による骨格系の変化は大きく2つに分けられる。ひとつは,骨の形の変化であり,もうひとつは骨の量の減少である。
骨の形の変化は変形性関節症,変形性脊椎症などといわれる疾患にみられ,骨の表面,すなわち外形が変化する。一方,骨の量の減少が骨粗鬆症であり,力学的強度が減少して骨折を生じる。骨粗鬆症も変形性関節症,変形性脊椎症などと同じく,結果的には骨格全体の形の異常が生じてくる。どちらの疾患も脊椎は湾曲し姿勢が悪くなる。骨の形に依存する関節の動きが障害され手足を動かしにくくなる。本稿では,骨粗鬆症の疾患としての特徴のうち,手術を含めた眼科診療の際に必要と思われる臨床症状と対処法を概説する。
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