特集 腎疾患領域のゲノム医療と新規治療ターゲット
7.AIM(apoptosis inhibitor of macrophage)による急性腎障害治療
北田 研人
1
1香川大学医学部薬理学
キーワード:
AIM
,
急性腎障害
,
死細胞
,
KIM-1
,
ネコ
Keyword:
AIM
,
急性腎障害
,
死細胞
,
KIM-1
,
ネコ
pp.59-65
発行日 2018年1月1日
Published Date 2018/1/1
DOI https://doi.org/10.19020/KB.0000000099
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apoptosis inhibitor of macrophage(AIM)は,組織マクロファージにより産生され,血中へ分泌される血中蛋白質である.われわれは,急性腎障害(AKI)において,AIM はAKI 後に生じる死細胞を除去することで,AKI 後の腎組織障害の治癒を誘導する重要な因子であることを報告した.死細胞除去の遅延や不全は,組織に二次的な炎症やさらなる腎障害を惹起する可能性があり,AIM による死細胞の認識・除去機構がAKI に対するまったく新しい治療標的となる可能性がある.また,AKI の発症・予後予測マーカーとして,血中free AIM や尿中AIM が有用であることも考えられ,今後の臨床研究が期待される.
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