潰瘍性大腸炎-明日から使える内科治療のコツと最新情報
治療 抗接着因子抗体製剤
土屋 輝一郎
1
1東京医科歯科大学医学部附属病院 消化器内科
キーワード:
大腸炎-潰瘍性
,
臨床試験
,
治療成績
,
Vedolizumab
,
AJM-300
Keyword:
Clinical Trials as Topic
,
Colitis, Ulcerative
,
Treatment Outcome
,
AJM300
,
Vedolizumab
pp.367-371
発行日 2016年7月20日
Published Date 2016/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/J05332.2016355653
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潰瘍性大腸炎の新しい標的としてリンパ球の遊走機構が着目され,遊走の際にリンパ球が血管内皮細胞に接着する制御機構が注目された.接着因子のリンパ球側と血管内皮側のそれぞれ発現する因子に対する標的薬が多数開発されている現状である.そのなかでもα4β7インテグリンに対するヒト化モノクローナルIgG1抗体vedolizumabは,第III相試験にて重大な副作用を認めず潰瘍性大腸炎に対する有効性が確認され,欧米では認可されている.最近では欧米からの臨床使用に関する学会報告が盛んに行われている.vedolizumabの成功から新しい薬剤の治験も続いており,この分野の発展が期待できる.
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