<解説>よくわかる大腸ESD/EMRガイドライン
術前の質的診断および深達度診断
山野 泰穂
1
,
松下 弘雄
,
吉川 健二郎
,
原田 英嗣
,
田中 義人
,
中岡 宙子
,
吉田 優子
,
佐藤 健太郎
,
今井 靖
1秋田赤十字病院 消化器病センター
キーワード:
画像強調
,
腫瘍侵入性
,
生検
,
大腸腫瘍
,
腸粘膜
,
診療ガイドライン
,
狭帯域光観察
,
腺腫-鋸歯状
Keyword:
Biopsy
,
Image Enhancement
,
Intestinal Mucosa
,
Neoplasm Invasiveness
,
Colorectal Neoplasms
,
Practice Guidelines as Topic
,
Narrow Band Imaging
pp.443-451
発行日 2015年9月20日
Published Date 2015/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/J05332.2015380061
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大腸におけるESDが保険収載されたことで内視鏡治療の適応が拡大されたが,個々の病変に対する術前の質的診断および深達度診断がその後の治療戦略に係わる重要な役割を担っている.拡大機能や画像強調を用いることで腫瘍/非腫瘍の鑑別は95%以上,良性腫瘍(腺腫)/悪性腫瘍(癌)も70~90%と高い正診率が得られている.また治療前にはT1b(SM深部浸潤)癌を的確に把握する深達度診断も重要であり,非拡大観察で約70~80%,VN型pit patternを指標とすると約90%,また超音波内視鏡では約80%の正診率が得られるが,これらの所見の判断には観察条件,主観的要素もあり状況に応じた最適な判断が必要である.
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