特集 大腸腫瘍の内視鏡治療戦略-攻めるか、引くか?
[総論] 大腸早期癌(non-LST)の深達度診断
田中 寛人
1
,
中田 昂
,
佐藤 圭吾
,
關谷 真志
,
橋本 悠
,
保坂 浩子
,
栗林 志行
,
下山 康之
,
浦岡 俊夫
1群馬大学医学部附属病院 消化器・肝臓内科
キーワード:
Methylrosanilinium Chloride
,
大腸内視鏡法
,
腫瘍侵入性
,
大腸腫瘍
,
腸粘膜
,
超音波内視鏡検査
,
狭帯域光観察
Keyword:
Endosonography
,
Colorectal Neoplasms
,
Gentian Violet
,
Colonoscopy
,
Intestinal Mucosa
,
Neoplasm Invasiveness
,
Narrow Band Imaging
pp.1438-1445
発行日 2019年10月25日
Published Date 2019/10/25
DOI https://doi.org/10.24479/J02312.2020042401
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早期大腸癌における深達度診断では、インジゴカルミン散布を含めた通常内視鏡診断において病変の形態、表面や周囲の性状に注目して観察する必要がある。また、通常観察で癌が疑われる病変には積極的にNBI拡大観察やpit pattern観察、時にはEUS(超音波内視鏡)を併用してより精度の高い深達度診断を行うことが重要である。しかし、隆起型の早期大腸癌では粘膜内病変を保ったまま粘膜下層深部へ浸潤する症例があり、このような症例に対してはNBI拡大観察やpit pattern診断の限界があることに注意し、慎重に治療方針を決める必要がある。
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