超高齢化社会に向けた大腸内視鏡検査
病理の立場からみた超高齢者大腸癌の特徴
新井 冨生
1
,
松田 陽子
,
濱保 英樹
,
近藤 福雄
,
本間 尚子
,
相田 順子
,
田久保 海誉
1東京都健康長寿医療センター 病理診断科
キーワード:
大腸ポリープ
,
大腸腫瘍
,
粘液腺癌
,
DNAメチル化
,
髄様癌
,
80歳以上高齢者
,
腫瘍悪性度
,
発癌
,
MutL Protein Homolog 1
,
腺腫-鋸歯状
Keyword:
MutL Protein Homolog 1
,
Aged, 80 and over
,
Colonic Polyps
,
Adenocarcinoma, Mucinous
,
Colorectal Neoplasms
,
Carcinoma, Medullary
,
DNA Methylation
,
Neoplasm Grading
,
Carcinogenesis
pp.67-72
発行日 2015年1月20日
Published Date 2015/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/J05332.2015152804
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超高齢者大腸癌の特徴は,右側結腸発生が増加し約半数に達することである.この傾向は女性に顕著であり,とくに85歳以上の女性患者の60%は右側結腸癌である.組織型に関しては,髄様癌を含む低分化腺癌,粘液癌の増加傾向がみられる.85歳以上の大腸癌患者の5~7%に大腸多発癌が,約1/3に他臓器重複がんがみられる.高齢者に集積のみられる髄様癌の前駆病変としてsessile serrated adenoma/polyp(SSA/P)が想定されており,高齢者癌を考えるうえでも興味深い病変である.
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