鉄と骨代謝
鉄とFGF23-Klotho系の関わり
高士 祐一
1
,
福本 誠二
1徳島大学藤井節郎記念医科学センター
キーワード:
翻訳後タンパク質プロセシング
,
タンパク質高次構造
,
鉄
,
リン
,
貧血-鉄欠乏性
,
慢性腎臓病
,
代謝ネットワークと経路
,
低リン血症性くる病-家族性
,
Klotho Protein
,
線維芽細胞増殖因子-23
Keyword:
Protein Conformation
,
Protein Processing, Post-Translational
,
Anemia, Iron-Deficiency
,
Renal Insufficiency, Chronic
,
Familial Hypophosphatemic Rickets
,
Metabolic Networks and Pathways
,
Klotho Protein
,
Fibroblast Growth Factor 23
,
Iron
,
Phosphorus
pp.111-117
発行日 2016年4月1日
Published Date 2016/4/1
DOI https://doi.org/10.19020/J02201.2016329679
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
線維芽細胞増殖因子23(fibroblast growth factor 23;FGF23)は,生体内のリン代謝に中心的な役割を果たすホルモンである.鉄欠乏性貧血患者では,鉄静注製剤である含糖酸化鉄などの投与によりFGF23が増加し,低リン血症を惹起することが知られている.一方,常染色体優性低リン血症性くる病(autosomal dominant hypophosphatemic rickets;ADHR)患者では,鉄欠乏を契機としてFGF23産生の亢進や低リン血症が惹起されることが明らかとなっている.このように,生体内で鉄とFGF23-Klotho系は関連しているものと考えられるが,その詳細な機序には不明な点が残されている.
Copyright © 2016, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.