尿細管トランスポーターの機能制御と疾患治療-トピックス
リン輸送と疾患
瀬川 博子
1
,
大西 沙織
,
塩崎 雄治
,
佐々木 祥平
,
宮本 賢一
1徳島大学 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部分子栄養
キーワード:
疾患
,
生物学的輸送
,
腸管吸収
,
変異
,
リン
,
リン代謝障害
,
遺伝的素因(疾患)
,
慢性腎臓病
,
Sodium-Phosphate Cotransporter Proteins
,
Klotho Protein
,
線維芽細胞増殖因子-23
,
尿細管再吸収
Keyword:
Biological Transport
,
Disease
,
Intestinal Absorption
,
Mutation
,
Phosphorus Metabolism Disorders
,
Genetic Predisposition to Disease
,
Renal Insufficiency, Chronic
,
Sodium-Phosphate Cotransporter Proteins
,
Renal Reabsorption
,
Klotho Protein
,
Fibroblast Growth Factor 23
,
Phosphorus
pp.187-192
発行日 2013年7月1日
Published Date 2013/7/1
DOI https://doi.org/10.19020/J02201.2013285819
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血中リン濃度の調節は,おもにナトリウム依存性リントランスポーターが介する腸管のリン吸収と腎のリン再吸収により行われ,活性型ビタミンD,副甲状腺ホルモンやFGF23を含むさまざまな因子により調節を受けている.またリン代謝異常を示す疾患の解明より(GALNT3,Klothoなど)さまざまな因子がFGF23の作用に関わることが明らかとなった.近年,リントランスポーターがFanconi症候群(NaPi-2a遺伝子変異),高カルシウム尿を伴う低リン血症性くる病(NaPi-2c遺伝子変異),肺胞微石症(NaPi-2b遺伝子変異)や家族性特発性大脳基底核石灰化症(PiT-2遺伝子変異)の原因遺伝子であることが明らかにされ,血中リン濃度の調節だけでなく,局所でのリントランスポーターの重要性が明らかにされた.
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