ESD手技の標準化に向けて
糸付きクリップによるトラクション補助下ESD
山崎 泰史
1
,
竹内 洋司
,
上堂 文也
,
石原 立
,
飯石 浩康
1大阪府立成人病センター 消化管内科
キーワード:
消化器腫瘍
,
大腸腫瘍
,
消化器系内視鏡法
,
内視鏡的粘膜下層剥離術
,
外科用固定用品
Keyword:
Endoscopic Mucosal Resection
,
Digestive System Neoplasms
,
Colorectal Neoplasms
,
Endoscopy, Digestive System
,
Surgical Fixation Devices
pp.451-458
発行日 2017年3月20日
Published Date 2017/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2017217831
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糸付きクリップはあらゆる消化管臓器で使用可能・簡便・有効な道具である.糸付きクリップを使用することで粘膜下層の視認性が良好になる.さらに適度なテンションが剥離面にかかり,剥離速度の向上も期待できる.また,多くの病変で全周切開後に糸付きクリップを装着し剥離を行うため,治療の手順が単純になる.大腸ESDでは内視鏡をいったん抜去することが欠点となり使用されることが少なかったが,われわれが考案したTAC-ESD法を用いることで,内視鏡の抜去なしに糸付きクリップが使用可能になった.糸付きクリップは難しい症例だけでなく,簡単な症例で用いても有効な補助デバイスである.
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