胆管結石の治療
出血傾向症例に対する内視鏡的胆管結石除去術
原 精一
1
,
岡野 直樹
,
伊藤 謙
,
宅間 健介
,
吉本 憲介
,
五十嵐 良典
1東邦大学医療センター大森病院 消化器内科
キーワード:
Steroids
,
血液透析
,
抗腫瘍剤
,
出血性疾患
,
腎不全-慢性
,
抗血栓剤
,
創傷治癒
,
総胆管結石症
,
DIC
,
アルゴリズム
,
失血-外科
,
内視鏡的括約筋切開術
,
内視鏡的乳頭バルーン拡張術
,
分子標的治療
,
休薬
,
結石摘出術
,
胆管炎-急性閉塞性化膿性
,
長期投与
Keyword:
Algorithms
,
Antineoplastic Agents
,
Disseminated Intravascular Coagulation
,
Fibrinolytic Agents
,
Kidney Failure, Chronic
,
Hemorrhagic Disorders
,
Renal Dialysis
,
Steroids
,
Wound Healing
,
Blood Loss, Surgical
,
Sphincterotomy, Endoscopic
,
Choledocholithiasis
,
Molecular Targeted Therapy
pp.85-96
発行日 2016年12月20日
Published Date 2016/12/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2017129545
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出血傾向を示す胆管結石治療において,出血のリスクを回避した治療が必要である.これまでの報告ではEPBDはESTに比較して,出血や穿孔のリスクは少ないと報告されている.出血傾向をきたす病態として,もっとも多く遭遇するのは抗血栓薬(抗凝固薬および抗血小板薬)の内服例である.そのほか,急性閉塞性化膿性胆管炎に伴う播種性血管内凝固(DIC)や肝硬変による凝固因子低下や血小板数低下,組織や毛細血管の脆弱性が亢進した透析症例が挙げられ,抗癌剤や長期ステロイド内服例も創傷治癒遅延の観点から出血傾向に含まれる.今回は,これらの出血傾向症例における内視鏡的結石除去治療について概説する.
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