胆管結石の治療
Mirizzi症候群と嵌頓結石
露口 利夫
1
,
杉山 晴俊
,
熊谷 純一郎
,
高橋 幸治
,
三方 林太郎
,
酒井 裕司
1千葉大学 大学院医学研究院消化器・腎臓内科学
キーワード:
砕石術
,
内視鏡的逆行性胆道膵管造影
,
胆嚢切除
,
レーザー砕石術
,
治療成績
,
嵌頓
,
胆道鏡法
,
胆嚢結石症
,
Mirizzi症候群
Keyword:
Cholecystectomy
,
Cholangiopancreatography, Endoscopic Retrograde
,
Lithotripsy
,
Lithotripsy, Laser
,
Treatment Outcome
,
Cholecystolithiasis
,
Mirizzi Syndrome
pp.97-102
発行日 2016年12月20日
Published Date 2016/12/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2017129546
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
Mirizzi症候群は胆嚢頸部の結石による圧排,炎症による総肝管狭窄をきたした病態(McSherry分類のtype I)であり,標準的治療は開腹胆嚢摘出術である.炎症の波及により胆嚢胆管瘻が形成され結石が嵌頓した状態もMirizzi症候群の一亜型である(McSherry type II).Mirizzi症候群type IIは合流部胆石とも呼ばれ経口胆道鏡によるアプローチが可能である.胆道鏡下に電気水圧衝撃波やレーザーによる砕石を安全に行うことができる.嵌頓結石は機械的砕石用バスケットで把持することがしばしば困難であり,Mirizzi症候群同様に経口胆道鏡下砕石術のよい適応である.胆道鏡下砕石に伴う合併症は一過性の胆管炎であり重篤なものはない.
Copyright © 2016, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.