特集 結石除去を極める
胆石 術後再建腸管症例における結石除去(BE-ERCP) Roux-en-Y再建症例(乳頭あり症例)
加藤 博也
1
,
堤 康一郎
,
内田 大輔
,
友田 健
,
松本 和幸
,
堀口 繁
,
岡田 裕之
1岡山大学病院 消化器内科
キーワード:
術後合併症
,
挿管法
,
総胆管結石症
,
内視鏡的逆行性胆道膵管造影
,
胆膵管膨大部
,
Roux-en-Y吻合術
,
内視鏡的乳頭括約筋切開術
,
内視鏡的乳頭バルーン拡張術
Keyword:
Ampulla of Vater
,
Anastomosis, Roux-en-Y
,
Cholangiopancreatography, Endoscopic Retrograde
,
Sphincterotomy, Endoscopic
,
Intubation
,
Postoperative Complications
,
Choledocholithiasis
pp.1648-1653
発行日 2019年11月25日
Published Date 2019/11/25
DOI https://doi.org/10.24479/J02312.2020117094
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乳頭を有するRoux-en-Y再建に対するバルーン内視鏡を用いた総胆管結石治療は、スコープの挿入・胆管挿管・乳頭処置・結石除去、それぞれのステップにおいて手技上のコツがある。挿入においては、Y脚を確実に認識し、縫合線を越えて挿入すること、ループを完全に解除せずに挿入することが重要である。挿管の際にもまずはループを残した状態で試みて、スコープのトルクとアングルで挿管に適した位置に乳頭をポジショニングしなければならない。乳頭処置においてEST(内視鏡的乳頭括約筋切開術)を行う際は、通常の解剖と異なり口側隆起の認識が困難であるため出血・穿孔に対しより注意が必要であり、状況に応じてEPBD(内視鏡的乳頭バルーン拡張術)・EPLBD(内視鏡的乳頭ラージバルーン拡張術)を積極的に併用することが重要である。結石除去をスコープの引き抜きのみで行うのは消化管穿孔のリスクがあるため、スコープのアングルも併用しながら行う。
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