いわゆる"早期の膵癌"-その発生機序と診断
"早期の膵癌"の診断 超音波検査を用いた膵癌早期診断システム
田中 幸子
1
,
高倉 玲奈
,
石田 哲士
,
福田 順子
,
仲尾 美穂
,
井岡 達也
1大阪がん循環器病予防センター
キーワード:
病的拡張症
,
感度と特異度
,
危険因子
,
集団検診
,
超音波診断
,
膵管
,
膵臓腫瘍
,
膵嚢胞
,
腫瘍の早期診断
Keyword:
Dilatation, Pathologic
,
Mass Screening
,
Pancreatic Cyst
,
Pancreatic Ducts
,
Pancreatic Neoplasms
,
Sensitivity and Specificity
,
Risk Factors
,
Ultrasonography
,
Early Detection of Cancer
pp.1703-1712
発行日 2016年11月20日
Published Date 2016/11/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2017095242
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
早期診断の難しい膵癌を根治可能なStage IAで診断するためには,それなりのシステムが必要である.以下の4段階からなる膵癌早期診断システムを提案する.ステップ1:スクリーニング超音波検査で高危険群(主膵管拡張・膵嚢胞)を拾い上げる,ステップ2:高危険群に対し,膵臓に特化した低侵襲検査(膵精密超音波検査など)を定期的に行う,ステップ3:定期検査で異常所見(低エコー腫瘤像・嚢胞内結節・主膵管拡張の増強・嚢胞の拡大)が出現した際には速やかに低侵襲の精査(造影超音波検査など)を行い良性病変を除外する,ステップ4:確定診断のための精査(EUS-FNA・ERCP-PJC)を行う.大阪府立成人病センターでは上記システムを1998年より開始し,多数の膵癌を早期に診断している.
Copyright © 2016, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.