特集 消化管内視鏡診断の基本手技
小腸 ダブルバルーン小腸内視鏡
宮原 晶子
1
,
矢野 智則
1自治医科大学 内科学講座消化器内科学部門
キーワード:
インフォームドコンセント
,
病的狭窄
,
肛門部
,
腹部X線診断
,
小腸疾患
,
小腸腫瘍
,
ダブルバルーン小腸内視鏡法
,
小腸潰瘍
,
腸洗浄
Keyword:
Anal Canal
,
Informed Consent
,
Constriction, Pathologic
,
Radiography, Abdominal
,
Double-Balloon Enteroscopy
pp.576-582
発行日 2020年4月25日
Published Date 2020/4/25
DOI https://doi.org/10.24479/J02312.2020250300
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ダブルバルーン内視鏡を用いることで、深部小腸における内視鏡観察および治療が可能となる。安全かつ効率的な検査を行うには、適切な腸準備、鎮静薬や鎮痛薬、鎮痙薬の使用、フード・スコープの選択などの入念な準備が必須となる。病変の局在が不明な場合は、はじめに経肛門ルートを選択する。検査時間を短縮し、膵炎などの合併症を防ぎつつ効率よく検査目的を達成するため、挿入に際してはwater exchange法をはじめとしてさまざまな工夫を行う。スコープ先端バルーンを利用しての選択的造影を行えば、スコープが到達できない部位であっても狭窄や腫瘤、縦走潰瘍を評価できる。病変の局在、腸間膜付着部との関係、病変の形状や大きさをもとに診断していく。
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