急性胆道炎-TG13:Updated Tokyo Guidelinesに基づいた診療の現況
急性胆嚢炎の手術療法
山下 裕一
1
,
乗富 智明
,
急性胆管炎・胆嚢炎診療ガイドライン改訂出版委員会
1福岡大学 医学部消化器外科
キーワード:
術中合併症
,
胆管疾患
,
重症度指標
,
診療ガイドライン
,
腹腔鏡下胆嚢摘出術
,
胆道ドレナージ
,
胆嚢炎-急性
,
患者重症度
Keyword:
Bile Duct Diseases
,
Intraoperative Complications
,
Severity of Illness Index
,
Cholecystectomy, Laparoscopic
,
Practice Guidelines as Topic
,
Cholecystitis, Acute
,
Patient Acuity
pp.1335-1341
発行日 2015年8月20日
Published Date 2015/8/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2015341253
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急性胆嚢炎の手術療法を重症度ごとの治療法について2013年に改訂出版されたTokyo Guidelines 2013(TG13)の手術療法に準じ述べる.軽症胆嚢炎では,発症後72時間以内の症例は早期の腹腔鏡下胆嚢摘出術を推奨する.中等症胆嚢炎では,初期治療後に胆嚢摘出術(開腹,腹腔鏡下)または胆嚢ドレナージを検討する.発症から72時間以上の症例では,早期や緊急の胆嚢摘出術を行い,手術の適応でない症例では胆嚢ドレナージを行う.重症胆嚢炎では,臓器不全を伴い全身状態悪化のため抗菌薬投与と臓器サポート,緊急胆嚢ドレナージを行い,後日に胆摘術を行う.重要な合併症として胆管損傷があり,その頻度は0.6%ほどである.急性胆嚢炎におけるPTGBDと手術のタイミングについては意見の分かれるところであり,今後の研究が待たれる.
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