超高齢者の消化器疾患-その特徴と治療上の注意
超高齢者に対する表在食道癌、早期胃癌の治療
飯塚 敏郎
1
,
菊池 大輔
,
布袋屋 修
,
貝瀬 満
1国家公務員共済組合連合会虎の門病院 消化器内科
キーワード:
胃鏡法
,
胃腫瘍
,
術後管理
,
術中管理
,
食道鏡法
,
食道腫瘍
,
術前診断
,
生存分析
,
治療成績
,
年齢因子
,
80歳以上高齢者
,
内視鏡的粘膜下層剥離術
Keyword:
Endoscopic Mucosal Resection
,
Age Factors
,
Aged, 80 and over
,
Esophageal Neoplasms
,
Esophagoscopy
,
Gastroscopy
,
Intraoperative Care
,
Postoperative Care
,
Stomach Neoplasms
,
Survival Analysis
,
Treatment Outcome
pp.435-443
発行日 2015年3月20日
Published Date 2015/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2015186584
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超高齢者の表在食道癌・早期胃癌に対する治療として,外科的切除,CRT,ESDなどが治療選択としてある.早期胃癌の治療は,外科的切除がESDとの比較で生存率に差がないという報告があり,低侵襲性であるESDの妥当性が挙げられる.当院における超高齢者に対するESDは,食道癌で7名,胃癌で40名に施行され,基礎疾患のマネージメントを良好に行うことで安全に施行可能であった.一方,非治癒切除の場合には胃癌ではその16.7%に追加手術が施行された.食道癌では追加治療が行われた症例はなかった.5年生存率は食道癌では100%,胃癌で90.3%であった.したがって,超高齢者に対するESDは安全で良好な成績であることから妥当な治療法である.
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