発行日 2015年2月20日
Published Date 2015/2/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2015168981
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症例は80歳代女性で、検診で胃多発病変を指摘された。通常内視鏡では幽門輪近傍の前庭部後壁寄りに約3mm大の強発赤調の隆起性病変(病変A)、その口側小彎寄りに約6mm大の淡い発赤と同色が混在する小扁平隆起性病変(病変B)、病変Aの口側大彎寄りに同色調の約8mm大の小扁平隆起性病変(病変C)を認め、診断は困難であった。狭帯域光併用拡大観察(VS classification system)では、病変Aは微小血管構築像がirregular MV pattern、表面微細構造はabsent MS pattern、病変Bはそれぞれirregular MV pattern、irregular MS pattern、病変Cはregular MV pattern、regular MV patternと判定され、病変AとBは癌、病変Cは非癌と診断した。切除標本の病理診断は病変AおよびBが高分化腺癌、病変Cは超高分化~高分化腺癌と診断され、病変Cは腫瘍表層の細胞異型や構造異型がごく軽微であった。
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