機能性消化管疾患-病態の解明と新たな治療
機能性消化管疾患と発症機序 過敏性腸症候群と感染性腸炎および腸内細菌叢
土屋 輝一郎
1
1東京医科歯科大学 消化管先端治療学
キーワード:
Cytokines
,
細菌DNA
,
Serotonin
,
感染
,
腸炎
,
腸
,
糞便
,
過敏性腸症候群
,
Interleukin 1 Beta
,
分子診断技法
,
腸内細菌叢
,
Dysbiosis
Keyword:
Gastrointestinal Microbiome
,
DNA, Bacterial
,
Enterocolitis
,
Feces
,
Infection
,
Intestines
,
Serotonin
,
Cytokines
,
Molecular Diagnostic Techniques
,
Irritable Bowel Syndrome
,
Interleukin-1beta
,
Dysbiosis
pp.217-223
発行日 2015年1月20日
Published Date 2015/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2015140030
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
過敏性腸症候群(IBS)はこれまで器質的な病態を伴わず,心理的な原因が主要因であるとされていた.しかし感染性腸炎後の発症患者が多いなど微細ではあるが器質的異常が指摘されており,またメタゲノム解析により腸内細菌叢の網羅的解析から菌種の変化を明らかとするなど器質的異常を病態の主要因とする新しい概念が提唱されつつある.さらに器質的異常を標的とした新規治療法の開発も進められ,多角的な視点から多岐にわたる治療法の選択が可能となることが期待されている.本稿では,IBSの治療基盤となる病態に関して新しい知見を含めて概略する.
Copyright © 2015, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.