機能性消化管疾患-病態の解明と新たな治療
機能性消化管疾患の病態 過敏性腸症候群の運動異常と腸管感受性
眞部 紀明
1
,
楠 裕明
,
鎌田 智有
,
井上 和彦
,
畠 二郎
,
春間 賢
1川崎医科大学 検査診断学(内視鏡・超音波)
キーワード:
胃腸運動
,
食事
,
食品中の脂肪
,
胆汁酸と胆汁酸塩
,
腸
,
腸粘膜
,
脳
,
遺伝的素因(疾患)
,
過敏性腸症候群
,
粘膜炎
,
Serotonin Plasma Membrane Transport Proteins
,
腸内細菌叢
,
Dysbiosis
,
内臓感覚
Keyword:
Gastrointestinal Microbiome
,
Brain
,
Bile Acids and Salts
,
Diet
,
Dietary Fats
,
Gastrointestinal Motility
,
Intestinal Mucosa
,
Intestines
,
Genetic Predisposition to Disease
,
Irritable Bowel Syndrome
,
Mucositis
,
Serotonin Plasma Membrane Transport Proteins
,
Dysbiosis
pp.179-188
発行日 2015年1月20日
Published Date 2015/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2015140025
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これまで過敏性腸症候群(IBS)の病態研究はおもに消化管運動異常,内臓知覚異常,心理・社会的ストレスの観点から行われており,これらの三つの要素が複雑に絡み合って形成されていると考えられてきた.しかしながら,これらの基本的三大要因だけでは,IBSの症状を完全には説明できないことも指摘されている.近年,最先端科学技術を駆使し,腸内細菌叢の要因,食事要因,遺伝学的要因,腸管粘膜炎症の要因などに代表される新たな視点から見たIBSの病態研究が行われ,数々の興味深い結果が報告されている.今後,個々のIBS患者の病態に沿った新たな治療法が開発されることが期待される.
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