機能性消化管疾患-病態の解明と新たな治療
機能性消化管疾患の治療 機能性ディスペプシアの薬物治療 酸分泌抑制薬と運動改善薬の効果
加藤 元嗣
1
,
小野 尚子
,
間部 克裕
,
宮本 秀一
,
水島 健
,
大野 正芳
,
大森 沙織
,
津田 桃子
,
高橋 正和
,
清水 勇一
,
坂本 直哉
1北海道大学病院 光学医療診療部
キーワード:
Histamine H2 Antagonists
,
アルゴリズム
,
診療ガイドライン
,
治療成績
,
ランダム化比較試験
,
Non-Ulcer Dyspepsia
,
Proton Pump Inhibitors
,
保険適用範囲
,
Acotiamide
,
Serotonin 5-HT4 Receptor Antagonists
,
Serotonin 5-HT4 Receptor Agonists
,
消化管運動改善剤
Keyword:
Algorithms
,
Histamine H2 Antagonists
,
Randomized Controlled Trials as Topic
,
Practice Guidelines as Topic
,
Treatment Outcome
,
Insurance Coverage
,
Proton Pump Inhibitors
,
Serotonin 5-HT4 Receptor Agonists
,
Serotonin 5-HT4 Receptor Antagonists
,
Z 338
pp.225-234
発行日 2015年1月20日
Published Date 2015/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2015140031
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機能性ディスペプシア(FD)は複雑な病態を有する疾患群であるので,その治療にはさまざまな薬物や治療法が試みられてきた.そのなかでも酸分泌抑制薬と消化管運動機能改善薬は第一選択薬として広く用いられてきている.FDはプラセボ効果の高い疾患であるが,プロトンポンプ阻害薬,ヒスタミン受容体拮抗薬,セロトニン受容体作動薬はともにランダム化試験のメタ解析によって,プラセボより有意に症状を改善することが示されている.これらの薬剤は,消化器病学会診療ガイドラインではFDの診断と治療のフローチャートでも初期治療の薬剤として用いられている.しかし,わが国の保険診療でFD治療薬として認可されているのは,消化管運動改善薬のアコチアミドのみである.
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