消化器診療-30年と今後の展望
食道領域の変遷と展望 炎症
木下 芳一
1
,
石村 典久
,
相見 正史
1島根大学 医学部第二内科
キーワード:
胃食道逆流
,
食道炎-逆流性
,
食道鏡法
,
腹腔鏡法
,
近代医学史
,
Proton Pump Inhibitors
,
食道炎-好酸球性
Keyword:
Esophagoscopy
,
Esophagitis, Peptic
,
Gastroesophageal Reflux
,
Laparoscopy
,
History, Modern 1601-
,
Proton Pump Inhibitors
,
Eosinophilic Esophagitis
pp.15-21
発行日 2014年12月20日
Published Date 2014/12/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2015108241
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1990年代以降,日本では,ヘリコバクター・ピロリ感染者の減少,食事の欧米化,肥満などが原因となって急速に胃食道逆流症患者の増加がみられた.胃食道逆流症患者の治療にはプロトンポンプ阻害薬が有効であるが,治療に抵抗する例も増加しており,治療抵抗例の原因検索と標準的な二次治療法の確立が必要である.現在,治療抵抗例に有効だと期待される新たな薬剤の開発が行われている.また,アトピー性皮膚炎や喘息などアレルギー疾患が増加しているが遅延型の食物アレルギー反応が原因だと考えられる好酸球性食道炎が増加し注目されている.好酸球性食道炎の病態の解明と診療指針の決定が期待されている.
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