消化器診療-30年と今後の展望
食道領域の変遷と展望 癌
幕内 博康
1
1東海大学 外科
キーワード:
食道腫瘍
,
分類
,
近代医学史
Keyword:
Classification
,
Esophageal Neoplasms
,
History, Modern 1601-
pp.7-13
発行日 2014年12月20日
Published Date 2014/12/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2015108240
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食道癌の診断・治療は最近30年間に著しい進歩を示し,"治る癌"の仲間入りを果たした.診断面ではX線造影から直視のファイバースコープ,電子内視鏡,ハイビジョン内視鏡へと進み,ヨード染色からNBI,拡大内視鏡へと開発が進んだ.EUS,経鼻内視鏡も登場した.治療面では術前照射,術後照射,三領域リンパ節郭清,術前化学療法と進行した.CRT,EMRからESDなども普及してきた.今後は,リンパ節転移診断能の向上,『食道癌取扱い規約』での分化度や浸潤形式の記載法の改訂が望まれる.また,内視鏡下外科手術のさらなる進歩,術前化学療法の無効例の鑑別,ESD適応拡大の是非,CRTの照射野と線量,S-1の保険収載などの問題解決が望まれる.
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