消化器疾患診療支援のための栄養療法の最先端
消化器がんの予後と栄養管理
窪田 健
1
,
比企 直樹
,
岡本 和真
,
市川 大輔
,
小松 周平
,
大辻 英吾
1京都府立医科大学 消化器外科学
キーワード:
栄養評価
,
経腸栄養
,
危険因子
,
術後合併症
,
消化器腫瘍
,
チーム医療
,
アジュバント化学療法
,
栄養補助
,
周術期管理
,
TS-1
,
栄養失調
,
患者アドヒアランス
,
Kaplan-Meier法
,
Glasgow予後スコア
Keyword:
Enteral Nutrition
,
Digestive System Neoplasms
,
Patient Care Team
,
Postoperative Complications
,
Risk Factors
,
Nutrition Assessment
,
Chemotherapy, Adjuvant
,
Nutritional Support
,
Perioperative Care
,
Malnutrition
,
Kaplan-Meier Estimate
,
Medication Adherence
pp.1139-1145
発行日 2014年6月20日
Published Date 2014/6/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2014261355
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術前栄養不良と合併症・予後の関連について,胃がんを中心に周術期栄養管理の重要性について概説した.われわれが解析に用いた術前栄養・炎症状態の指標であるGPS(Glasgow Prognostic Score)は有意な予後不良因子であった.また,合併症も予後不良因子であり,その合併症の危険因子として併存疾患などが挙げられた.これらの結果は術前の栄養管理や併存疾患のコントロールの重要性を示している.また術後の体重減少がS-1補助化学療法の継続に影響する危険因子であることも報告されている.がん治療において手術や化学療法を安全に,そして成功裏に完遂するためには患者の全身状態に目を向ける必要がある.その根底を支えているのが患者の栄養状態である.
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