発行日 2014年9月1日
Published Date 2014/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2015000765
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症例1:70歳代女。膿性痰、呼吸困難を主訴とした。60年前に肺結核の人工気胸術の既往があった。人工気胸後に慢性膿胸の空洞に発症した有瘻性膿胸と診断し、胸腔ドレナージ、3ヵ月後に胸腔鏡下膿瘍掻爬術を行い、排膿が持続するため5ヵ月後に開窓術を行い胸腔内を浄化した。11ヵ月後に大網・広背筋充填を行い、術後22日に軽快退院した。症例2:70歳代男。右胸水貯留を主訴とした。急性膿胸から慢性膿胸に移行し、胸腔ドレナージ、大網充填術を行い、術後9日に軽快退院した。2例とも入院から根治手術までNutrition Support Team(NST)が介入し、栄養管理を補助した。症例1は補助食品、脂肪乳剤、末梢静脈栄養により一日総カロリー1600kcal前後を投与した。症例2は経管栄養を導入し、末梢静脈より600kcal、経管栄養より400kalを投与し、更に脂肪乳剤を追加した。その後、中心静脈カテーテルを挿入し、経静脈的に1000kcal、経管栄養を900kcalとした。NST介入により、2例ともControlling Nutritional Statusが9から7へ改善した。
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