Barrett食道の診断と治療up-to-date
Barrett食道の病理組織学的診断基準と病理学的特徴
相田 順子
1
,
西村 誠
,
星原 芳雄
,
新井 冨生
,
田久保 海誉
1東京都健康長寿医療センター東京都老人総合研究所 老年病理学研究チーム
キーワード:
Barrett食道
,
生物学的マーカー
,
奇静脈
,
食道
,
食道胃接合部
,
食道腫瘍
,
腺癌
,
食道腺
Keyword:
Adenocarcinoma
,
Azygos Vein
,
Barrett Esophagus
,
Esophagogastric Junction
,
Esophageal Neoplasms
,
Esophagus
,
Biomarkers
pp.659-666
発行日 2014年5月20日
Published Date 2014/5/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2014229239
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
Barrett食道の病理組織診断は,Barrett粘膜が胃や腸上皮化生粘膜と類似しており,切除組織という部分像で診断するため困難がある.正確な病理組織診断には食道胃接合部(EGJ)や下部食道の特徴的所見の把握が必要である.日本と欧米を比べるとBarrett食道では腸上皮化生,EGJでは柵状静脈において定義の差があり,病理組織診断上も注意が必要である.病理組織診断時には下部食道マーカーとして,固有食道腺,扁平上皮島,柵状静脈,粘膜筋板の二重化の所見を把握することが必要である.より正確な病理診断には臨床医と病理医で病変や採取された組織の正確な部位や所見,検討要望項目,疑問点などの共有が重要である.
Copyright © 2014, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.