Barrett食道の診断と治療up-to-date
Barrett食道の内視鏡診断 通常観察、IEEによる診断のコツ
平澤 欣吾
1
,
小林 亮介
,
金子 裕明
,
岡 裕之
,
粉川 敦史
,
前田 愼
1横浜市立大学附属市民総合医療センター 内視鏡部
キーワード:
Barrett食道
,
食道胃接合部
,
食道鏡法
,
食道腫瘍
,
鑑別診断
,
狭帯域光観察
Keyword:
Barrett Esophagus
,
Esophagogastric Junction
,
Diagnosis, Differential
,
Esophageal Neoplasms
,
Esophagoscopy
,
Narrow Band Imaging
pp.667-674
発行日 2014年5月20日
Published Date 2014/5/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2014229240
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近年,本邦においても欧米と同様にBarrett食道癌の報告が増加している.本稿では表在型Barrett食道癌の内視鏡診断について,症例呈示を中心に解説した.通常観察にて拾い上げすることが,その診断には肝要であるが,そのためにはBarrett食道癌の特徴を十分に理解し,わずかな凹凸の不整,色調の変化を見逃がさないことが重要である.また,生理的狭窄部位であることから,さまざまな角度からの観察が必要である.その質的診断のためにはNBI拡大観察が非常に重要であり,表面微細構造や微小血管構築像の異常の検出が癌の診断に結びつく.注意深い通常観察による拾い上げからNBIなどの画像強調観察(IEE)への一連の流れが,表在型Barrett食道癌の診断において必須の観察法と考える.
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