下部直腸・肛門部疾患の診断と治療
肛門管癌 とくに扁平上皮癌の早期診断と治療
岸原 輝仁
1
,
五十嵐 正広
,
森重 健二郎
,
千野 晶子
,
浦上 尚之
,
為我井 芳郎
1がん研究会有明病院 消化器内科
キーワード:
肛門腫瘍
,
直腸鏡法
,
発生率
,
扁平上皮癌
,
直腸診
,
腫瘍の早期診断
,
放射線化学療法
,
狭帯域光観察
Keyword:
Anus Neoplasms
,
Carcinoma, Squamous Cell
,
Proctoscopy
,
Incidence
,
Digital Rectal Examination
,
Early Detection of Cancer
,
Narrow Band Imaging
,
Chemoradiotherapy
pp.1475-1480
発行日 2013年9月20日
Published Date 2013/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2013377633
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内視鏡による肛門管癌の診断と治療について述べた.肛門管癌は,体表に近いにもかかわらず進行癌で発見されるものが多い.その理由は,痔核と誤診されたり,内視鏡観察においても安易に観察され見逃しの多いことなどが挙げられる.内視鏡診断は,肛門部を注意して観察することと反転観察により,早期診断が可能である.さらに,色素撒布と拡大観察を加え腫瘍ピットを観察することで腺癌の診断が可能となる.さらに,NBIを用いた拡大観察を行うことで扁平上皮癌の診断が可能である.それには食道のdysplasiaや癌でみられるものと同様の血管パターンを認識することにより早期発見や診断が可能である.
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