高齢腎不全患者のバスキュラーアクセスを科学する
VAトラブル概論
大平 整爾
1
1札幌北クリニック
キーワード:
病的狭窄
,
血液透析
,
血管疾患
,
腎不全-慢性
,
穿刺
,
ブラッドアクセス
Keyword:
Constriction, Pathologic
,
Kidney Failure, Chronic
,
Renal Dialysis
,
Punctures
,
Vascular Diseases
pp.817-828
発行日 2016年6月20日
Published Date 2016/6/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2016273586
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<Point>日本の維持透析患者の約97%は、血液透析療法で加療されている。したがって、バスキュラーアクセス(VA)の作製・管理・穿刺・修復は円滑な血液透析の継続に必須の要綱である。もっとも好ましいタイプのVAは自己血管使用内シャント(AVF)であるが、近年の患者背景の変貌(新規導入患者の高齢化や基礎疾患としての糖尿病性腎症の増加など)は、VA作製前にすでに中等度以上の血管損傷を随伴している。VAとして自己血管内シャントのみならず、人工血管内シャント、動脈表在化や血管内カテーテル留置法などの必要性も漸増してきている。いずれの形式のVAが採用されるにせよVAには種々の合併症が避けられず、それらに対する知識と対応策を熟知しておくことが肝要である。
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