発行日 2016年5月10日
Published Date 2016/5/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2016266967
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60代女。4年前に透析導入され外来通院中、突然の胸部圧迫感を訴え救急搬送された。胸部X線で心拡大と肺鬱血を認めた。心エコーで心嚢液貯留を認めたが、右心系のcollapse signはなく、心タンポナーデは否定的であった。胸部CT所見から両側肺門部に及ぶ縦隔血腫と血性心嚢水が疑われたが、造影CTではflapや二重構造は認められなかった。来院後に症状はいったん治まったかにみえたが、6時間後に突然2度目の胸圧迫感を訴え、同時に意識レベルが低下し、ショック状態となり、直後に心停止をきたした。心エコーで心タンポナーデを認め、心嚢ドレナージを含む蘇生処置を行ったが死亡し、剖検によりStanford A型急性大動脈解離と診断した。
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