透析膜update-生体適合性からみた評価法と特性
市販透析膜の特性(生体適合面を中心に) PES(ポリエーテルスルホン)
大石 竜
1
,
衣笠 えり子
1昭和大学病院 臨床工学室
キーワード:
Povidone
,
血液透析
,
Bisphenol A
,
生体適合性
,
Polyether Sulfone
,
血液透析膜
Keyword:
Renal Dialysis
,
Povidone
,
Polyether Sulfone
pp.581-585
発行日 2016年5月10日
Published Date 2016/5/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2016266960
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ポリエーテルスルホン(PES)はポリスルホン(PS)と似た化学構造を有する疎水性の膜素材である.そのため,親水性ポリマーとしてポリビニルピロリドン(PVP)が使用されている.しかし,PES膜はPS膜に比べると親水性が高いためPVP含有量が少ないにもかかわらず,PS膜と同等の生体適合性を示す.また,PES膜には内分泌攪乱化学物質の一種であるビスフェノールA(BPA)が含まれていない.さらに,現在はハウジング材料がポリカーボネートからポリプロピレンに改良されたBPAフリーのPES膜透析(濾過)器も市販されており,安全性の向上に寄与しているものと思われる.
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