透析膜update-生体適合性からみた評価法と特性
市販透析膜の特性(生体適合面を中心に) PS(ポリスルホン)
友 雅司
1
1大分大学医学部附属病院 血液浄化センター
キーワード:
血液透析
,
抗酸化剤
,
生体適合性コーティング材
,
生体適合性
,
疎水性と親水性
,
Polysulfone
,
血液透析膜
Keyword:
Antioxidants
,
Renal Dialysis
,
Coated Materials, Biocompatible
,
Hydrophobic and Hydrophilic Interactions
,
Polysulfone P 1700
pp.575-580
発行日 2016年5月10日
Published Date 2016/5/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2016266959
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ポリスルホン(PS)膜は世界および日本でもっとも使用されている透析膜である.その特徴として孔の大きさがコントロールしやすく,非均一構造からの薄い緻密層による篩(ふるい)などが可能なことより,高い溶質除去能と透水性をもつダイアライザが作製可能となる.膜素材そのものは疎水性であり親水化剤の添加が必要となる.親水化剤としてはポリビニルピロリドン(PVP)が用いられているが,このPVPは生体適合性を低下させる可能性が報告されている.この生体不適合を補完すべく,ビタミンEコーティングや新規親水化ポリマーコーティングにより生体適合性が向上したPS膜も開発されている.
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