透析膜update-生体適合性からみた評価法と特性
市販透析膜の特性(生体適合面を中心に) PMMA(ポリメチルメタクリレート)
青池 郁夫
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1向陽メディカルクリニック
キーワード:
血液透析
,
Polymethyl Methacrylate
,
生体適合性
,
血液透析膜
Keyword:
Renal Dialysis
,
Polymethyl Methacrylate
pp.569-573
発行日 2016年5月10日
Published Date 2016/5/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2016266958
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ポリメチルメタクリレート(PMMA)膜は,拡散と,拡散では除去できない大きな分子の除去が可能な吸着との両方のメカニズムをもつ多機能な透析膜で,1977年に世界初の中空糸型合成高分子膜ダイアライザとして登場して以来,その生体適合性,物質除去特性,長期臨床評価など多くの臨床研究がなされ,その有用性が評価されている.今日までの約40年にわたり,臨床のニーズに呼応して膜の改良を重ね新たな有用な特性を獲得し続けてきた.その膜改良は,精緻なナノレベルの製膜コントロールによりなされ,物質除去能だけでなく生体適合性の向上ももたらした.PMMAというユニークな医療部材は,今後も臨床と膜工学の連携によるさらなる改良により透析医療への貢献が期待されている.
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