発行日 2015年10月10日
Published Date 2015/10/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2016051888
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症例は50歳代女性で、慢性糸球体腎炎により末期腎不全となり、左の前腕橈側AVFを作製して透析導入した。慢性的な閉塞性病変に対してPTAは困難となり、右左鎖骨下静脈バイパス術を施行したが、作成後2日で閉塞した。閉塞したグラフトに対して外科的血栓除去術を施行した。その度、DSAで左右の静脈グラフトと吻合部近傍でグラフトの軽度屈曲を認めた。これ以上の治療は困難と判断し、経過観察となった。グラフト上のシャント音が消失し、浮腫が増悪した。シャントDSAで鎖骨下静脈の閉塞と側副路の発達を認めた。バイパスグラフトは造影されなかった。中心静脈に対してPTAを施行した。鎖骨下静脈の閉塞は解除でき、約1週間で浮腫は著明に改善した。
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