老年医学からみた透析医療
高齢透析患者の看護 腎不全看護のアジェンダ
三村 洋美
1
1昭和大学 保健医療学部看護学科
キーワード:
血液透析
,
腎不全-慢性
,
認知症
,
虚弱高齢者
,
患者中心医療
,
腎臓病看護
,
高齢化社会
Keyword:
Dementia
,
Kidney Failure, Chronic
,
Renal Dialysis
,
Frail Elderly
,
Patient-Centered Care
,
Nephrology Nursing
pp.1299-1304
発行日 2015年9月10日
Published Date 2015/9/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2015400660
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超高齢社会の高齢透析患者に対する医療と社会福祉について考察し,腎不全看護の専門的視点からのアジェンダを提示したい.高齢透析患者の問題は,認知症の高齢者の増加,高齢者の死亡者数の増加,独居と高齢者夫婦のみの世帯の増加という三つの側面で捉えることができる.今後は,高齢透析患者は減少するが,透析患者の多くが高齢者となるという見通しである.すなわち,これからの腎不全看護は老年看護学をベースとした看護ケアの実践が重要となる.腎不全看護には高齢透析患者への認知症とエンド・オブ・ライフケアのストラテジーとその基盤を作ることが求められる.新たな看護ケアを作り出し,実践することで腎不全看護の専門性が明確にできるであろう.
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