在宅透析2014-HHDとPD
HHD 在宅血液透析の現状と最新技術 HHDにおけるコストベネフィットの現状と課題
吉田 功樹
1
,
五十嵐 洋行
,
政金 生人
1矢吹病院 臨床工学部
キーワード:
患者教育
,
在宅血液透析
,
生活の質
,
チーム医療
,
病院経済学
,
費用便益分析
,
診療報酬
Keyword:
Cost-Benefit Analysis
,
Economics, Hospital
,
Hemodialysis, Home
,
Patient Care Team
,
Patient Education as Topic
,
Quality of Life
pp.1815-1820
発行日 2014年12月10日
Published Date 2014/12/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2015107185
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在宅血液透析(HHD)の導入は施設側,患者側ともに施設透析よりは多くのコストが掛かり,その多くが施設側あるいは患者自身の自己負担となる.患者は自宅の初期工事費の負担や電気・水道代の増加分を負担しなければならない.施設側は通常の導入期指導に比べ多くの時間とマンパワーが必要となるほかに,患者宅の下見と家庭訪問を行う必要があり,透析液供給装置加算の月1回10,000点の請求ではリース代(減価償却代)に家庭訪問や消耗品のコストを入れると利益はゼロかマイナスとなる.しかし,スタッフのモチベーション増加やチーム力の向上などの効果が得られる.患者は十分な透析量を確保しながらも,その社会復帰率は高く,HHD導入に伴い発生する初期工事費負担,月々の電気・水道の料金増を差し引いても十分に納得できるベネフィットがある.今後の課題として,医療材料のサプライ,廃棄物の回収,廃棄に一定のルールや経済的基盤を設定する必要がある.
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