発行日 2014年4月10日
Published Date 2014/4/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2014224449
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症例は50歳代女で、咳嗽、発熱に対する精査で間質性肺炎と診断され、低活動性との判断でいったん退院したが、2ヵ月後に再燃した。尿量400ml/day、血清クレアチニン値(Cr)9.39mg/dlと急性腎障害を認め、血液透析を開始すると共に腎生検を施行した。一部ボウマン嚢の破綻像を伴うフィブリンの析出、細胞性半月体が散見され、多核巨細胞と類上皮細胞を伴う肉芽腫病変も認めた。免疫蛍光染色ではIgG、C3が糸球体基底膜に線状に陽性で、間質の線維化は比較的軽度であった。抗糸球体基底膜抗体腎炎と診断し、プレドニン50mg/day内服を開始したところ、全身倦怠感や発熱は速やかに改善し、CRPは徐々に低下し陰性化した。同時に血漿交換を3回施行し、抗糸球体基底膜抗体価は139EUから81EUに低下した。血漿交換1回追加後にメチルプレドニゾロンのセミパルス療法(0.5g/day×3日間)を行い、透析は68日で離脱し合併症や再燃は認めていない。
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