透析治療技術の現状の到達点
透析液排液中溶質濃度の連続モニタリング
山本 健一郎
1
,
峰島 三千男
1東京女子医科大学 臨床工学科
キーワード:
血液透析
,
腎不全-慢性
,
血液透析液
,
コンパートメントモデル
Keyword:
Kidney Failure, Chronic
,
Renal Dialysis
,
Hemodialysis Solutions
pp.517-521
発行日 2014年5月10日
Published Date 2014/5/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2014214417
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血液透析治療における溶質除去は,一般に治療前後の採血による血中尿素窒素濃度を用いて評価される.しかし,採血を治療のたびに行うのは困難であり,まして治療中の血中濃度を連続的に監視することは不可能である.しかし,血液と同等の情報を有する透析液排液中溶質濃度は非侵襲かつ連続的に測定することが可能である.さらに得られた情報をコンパートメントモデルにより解析することで適正透析へと導くことも可能となる.すべての透析においてオンラインモニタリングができれば,透析量の定量化はもちろん,透析効率に影響を及ぼす種々の変動に対してもリアルタイムに対応することが可能となる.透析液排液中溶質濃度の連続モニタリングは,次世代血液透析に不可欠な技術である.
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