わが国におけるAKI診療の現状と課題
造影剤によるAKIの早期診断と予防法
比良野 圭太
1
,
小松 康宏
1聖路加国際病院 腎臓内科
キーワード:
Creatinine
,
血液透析
,
血液濾過
,
糸球体濾過率
,
急性腎障害
,
造影剤
,
輸液療法
Keyword:
Contrast Media
,
Creatinine
,
Hemofiltration
,
Glomerular Filtration Rate
,
Renal Dialysis
,
Acute Kidney Injury
pp.1573-1579
発行日 2013年10月10日
Published Date 2013/10/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2014062641
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2012年には造影剤腎症に関わるガイドラインが二つ発表された.一つは「腎障害患者におけるヨード造影剤使用に関するガイドライン」であり,もう一つはKDIGOの「急性腎障害ガイドライン」である.前者は造影剤腎症はヨード造影剤使用後,72時間以内に血清クレアチニン値(sCr)が前値より0.5mg/dL以上または25%以上増加した場合と定義され,後者は48時間以内のCr 0.3mg/dL以上ないし50%以上の増加と定義している.いずれにせよ,早期から経時的なsCr評価を行うことが重要である.予防法は,生理食塩液もしくは等張性重炭酸水素ナトリウム液を造影剤投与の前後に補液する.本稿では造影剤腎症に関する現状,今後解決すべき問題点について概説する.
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