透析患者の中枢神経系障害
透析患者の中枢神経系障害と介護 脳卒中後遺症とその看護と介護
林田 征俊
1
,
岩本 まゆみ
,
丸山 祐子
,
舩越 哲
1衆和会長崎腎病院 看護部
キーワード:
血液透析
,
腎不全-慢性
,
生活の質
,
介護
,
リハビリテーション看護
,
脳卒中
,
外来診療
,
後遺症
Keyword:
Ambulatory Care
,
Kidney Failure, Chronic
,
Renal Dialysis
,
Quality of Life
,
Rehabilitation Nursing
,
Stroke
pp.1505-1510
発行日 2013年9月10日
Published Date 2013/9/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2014021279
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脳卒中急性期を経て退院し,在宅・在所復帰を成し遂げた外来透析患者に焦点を当て,retrospectiveにその傾向を分析し,患者・家族の望む社会復帰の生活像に近づけるためわれわれが提供すべき事項を検討した.介護保険利用可能者は,全患者に比べて脳卒中既往患者において有意に高く,介護保険利用状況では要介護2・3が有意に高かった.また,2010年に発症直後のKDQOLを評価し,現在再評価しえた症例で検討したところ,包括的尺度で下降する傾向であったにもかかわらず,「日常役割(身体)」と「日常役割機能(精神)」は有意に上昇していた.これはリハビリなどにより身体機能が改善した結果,活動時間が増加した効果と考察する.よって,われわれが留意すべき事項は,(1)早期からの十分な介護保険の利用,(2)要介護2・3取得を念頭におき主治医意見書作成,(3)通常より患者家族との信頼関係を構築する,と考える.
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