症例
血液透析患者の就労支援のための看護者の役割
吉村 奈緒
1
,
田嶋 雄一郎
,
溝部 昌子
,
井尾 太亮
,
佐藤 亜美
,
吉村 良孝
,
薬師寺 芳郎
,
高橋 美香
,
松原 孝典
,
酒本 貞昭
,
中村 英助
1恵愛会中村病院
キーワード:
血液透析
,
腎不全-慢性
,
雇用
,
リハビリテーション看護
,
栄養指導
,
看護職の役割
,
筋力増強訓練
,
精神的援助
,
腎臓病看護
Keyword:
Renal Dialysis
,
Kidney Failure, Chronic
,
Rehabilitation Nursing
,
Employment
,
Nurse's Role
,
Nephrology Nursing
pp.244-246
発行日 2019年2月25日
Published Date 2019/2/25
DOI https://doi.org/10.24479/J00714.2019161091
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症例は48歳男性で、30歳代前半から職場の健康診断にて糖尿病を指摘されていたが、治療せずに放置し、腎機能悪化を呈した。前医にて入院加療するも改善なく、血液透析導入となった。筋力増強を目的とした理学療法士による理学療法を開始した。理学療法は病院での昼食後に午後透析開始までリハビリセンターにて行った。内容は左右足関節の関節可動域訓練と筋力増強訓練はレッグプレスであった。加えて外来透析にて、通院中の初期に中度の栄養障害がみられたため、その改善のため管理栄養士が介入して自宅での食事内容を確認した。食品構成の検討や定期的な栄養評価により透析日の昼食を当院の透析食へ変更し、栄養状態の改善を目的とした栄養指導を実施した。症例は「バスのステップに上がれること」を運動療法導入時の目標としていたが、翌年にはバスのステップを上がれるようになり、行動範囲が広がった。同時期にみられた中度の栄養障害は、軽度の栄養障害へ改善した。
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