維持透析患者の消化管疾患-症状からみた傾向と対策
嚥下障害と対策
杉山 育子
1
,
藤島 一郎
1聖隷浜松病院 リハビリテーション科
キーワード:
嚥下障害
,
血液透析
,
腎不全-慢性
,
リスク
Keyword:
Deglutition Disorders
,
Kidney Failure, Chronic
,
Renal Dialysis
,
Risk
pp.159-165
発行日 2013年2月10日
Published Date 2013/2/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2013135072
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嚥下障害は,食思不振,脱水や栄養障害,誤嚥による窒息や肺炎の原因となる.2011年8月~2012年7月に聖隷浜松病院に入院し,嚥下障害にて摂食機能療法を算定した524名中,透析療法実施患者は16名(3%)であった.今後,透析患者の高齢化や脳血管疾患合併例の増加に伴い,嚥下障害のリスクが高まることが予想される.一見,経口摂取が安定しているように見える患者でも,全身状態悪化時には嚥下障害が起こりうることを念頭におくべきである.嚥下障害の対策には,ベッドサイドで簡単に行えるものも多い.嚥下障害を疑った場合には速やかに対策を行い,栄養障害や誤嚥性肺炎の併発を防止する必要がある.
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