特集 腸管感染症
Ⅱ.各論
(2)Clostridioides(Clostridium)difficile infectionの診断と治療
松岡 克善
1
1東邦大学医療センター佐倉病院消化器内科
キーワード:
Clostridioides difficile
,
バンコマイシン
,
メトロニダゾール
,
糞便微生物移植
Keyword:
Clostridioides difficile
,
バンコマイシン
,
メトロニダゾール
,
糞便微生物移植
pp.149-152
発行日 2019年3月20日
Published Date 2019/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000318
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CDIは,抗生剤投与によって正常腸内細菌叢が撹乱され,C. difficile が大腸に定着し分泌する2 種類の外毒素(toxin A およびtoxin B)によって引き起こされる.CDI は便中C. difficile 毒素検査で診断する.治療にはメトロニダゾールと経口バンコマイシンが用いられる.新規抗菌薬であるフィダキソマイシンは重症例,再発例,難治例における治療選択肢に位置づけられている.CDI は高頻度に再発するため再発例に対する治療が重要である.ベズロトクスマブはC.difficile toxin B に対するモノクローナル抗体である.再発を繰り返す患者や再発リスクの高い患者において有効性が期待されている.CDI が複数回再発した場合の治療選択肢として糞便微生物移植が注目を集めている.
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