特集 ここまで進んだinterventional EUS
7.EUS下膵管ドレナージ
藤澤 聡郎
1
,
高﨑 祐介
1
,
鈴木 彬実
1
,
冨嶋 享
1
,
石井 重登
1
,
伊佐山 浩通
1
1順天堂大学大学院医学研究科消化器内科学教室
キーワード:
EUS下膵管ドレナージ術
,
膵管空腸吻合部狭窄
,
慢性膵炎
,
膵管断裂
,
ステント複数本留置
Keyword:
EUS下膵管ドレナージ術
,
膵管空腸吻合部狭窄
,
慢性膵炎
,
膵管断裂
,
ステント複数本留置
pp.186-193
発行日 2025年1月20日
Published Date 2025/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000003349
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EUS下膵管ドレナージ(EUS-PDD)は2002年に初めて報告されたのを皮切りにものすごい速さで発展・普及してきた.技術的にはEUS下胆道ドレナージ(EUS-BD)と共通点が多いが,EUS-PDDのほうが成功率が低く偶発症発症率が高いため,より難しい手技であるといえる.EUS-PDDの適応としておもに,① 膵管空腸吻合部狭窄,② 慢性膵炎による膵管狭窄や膵石,③ 膵炎や外傷などによる膵管断裂,④ その他のERCP困難例などが挙げられる.膵管空腸吻合部狭窄に対してはバルーン内視鏡下ERCPに比べてEUS-PDDのほうが成功率が高く,第一選択となる手技である.良性の膵管狭窄の治療としてプラスチックステントの複数本留置が狭窄拡張に有用であり,留置後半年から1年後に狭窄改善を確認してから完全抜去するのが一般的である.
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