特集 小腸疾患に対する最新の内視鏡臨床
巻頭言
矢野 智則
1
1自治医科大学 内科学講座 消化器内科学部門
pp.1475-1476
発行日 2024年10月20日
Published Date 2024/10/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000003252
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カプセル内視鏡とダブルバルーン内視鏡が実用化されるまで,小腸疾患に対する内視鏡検査としてさまざまな方法が試みられたが普及には至らず,push式小腸内視鏡か術中内視鏡がおもに行われていた.今世紀に入ってカプセル内視鏡によって小腸病変の内視鏡画像が低侵襲に得られるようになり,その病変の精密検査や内視鏡治療を行うためにダブルバルーン内視鏡が普及してきた.スコープ先端のバルーンを省略したシングルバルーン内視鏡も登場し,多数の施設でバルーン内視鏡による内視鏡検査・治療が可能になった.バルーン内視鏡のほかにも螺旋状の突起を付けたオーバーチューブを助手が回転させて挿入するスパイラル内視鏡や,螺旋状の突起をスコープに組み込んだモーターで回転させる電動スパイラル内視鏡,バルーン付きカテーテルとスコープ先端に組み込まれたバルーンで挿入するNaviAid ABなど,さまざまなdevice—assisted enteroscopyが開発されてきた
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