特集 急性胆囊炎・胆管炎を再考する
10.胆囊軸捻転症,胆囊出血の診断・治療
井上 亨悦
1
,
相澤 栄俊
1
,
遠藤 裕平
1
,
渡部 文昭
1
,
笹沼 英紀
2
,
野田 弘志
1
,
佐田 尚宏
2
,
力山 敏樹
1
1自治医科大学附属さいたま医療センター一般・消化器外科
2自治医科大学医学部外科学講座消化器一般移植外科学部門
キーワード:
胆囊軸捻転症
,
遊離胆囊
,
胆囊出血
,
出血性胆囊炎
Keyword:
胆囊軸捻転症
,
遊離胆囊
,
胆囊出血
,
出血性胆囊炎
pp.1427-1431
発行日 2024年9月20日
Published Date 2024/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000003232
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胆囊軸捻転症および胆囊出血は,発生頻度が低くまれな病態ではあるが,迅速な対応が求められる.胆囊軸捻転症は捻転による血流障害により胆囊壊死をきたし,胆囊出血は重症化すると胆囊破裂を引き起こすため,いずれも早急な胆囊摘出術が必要とされる.臨床症状は胆囊炎と類似しているため,胆囊軸捻転症,胆囊出血を念頭において検査を行わなければ診断に苦慮する.両者とも,対応が遅れた場合には患者の容態が悪化し,予後不良であるため早期診断が重要である.本稿ではこれらの疾患における病態,診断と治療上の注意点について概説する.
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