特集 これからの胃癌診療
6.早期胃癌に対する低侵襲外科手術
幕内 梨恵
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1がん研有明病院胃外科
キーワード:
胃癌
,
腹腔鏡下胃切除術
,
ロボット支援下胃切除術
Keyword:
胃癌
,
腹腔鏡下胃切除術
,
ロボット支援下胃切除術
pp.890-896
発行日 2024年7月20日
Published Date 2024/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000003108
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早期胃癌に対する低侵襲手術は,Kitanoらが腹腔鏡下幽門側胃切除術(LDG)を1994年に報告したことに始まる.当初は胃癌治療ガイドラインで「臨床試験として検討されるべき」とされた腹腔鏡下手術であるが,日本・中国・韓国で行われた大規模なRCTの結果,現在は標準治療となっている.一方,臨床試験とは異なり,実臨床では術後合併症が多いことが報告されており,一定の技術をもった術者またはその指導の下で行うことが望ましいとされる.2018年に保険収載されたロボット支援下胃切除術は,腹腔鏡下手術の欠点を克服する機能を備えており,より安全で精密な手術を可能にすると考えられる.早期胃癌に対する低侵襲手術のエビデンスと今後の展望について解説する.
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